【 自転車の保険のお話 】47都道府県別、自転車保険加入義務化の流れを調べてみた【 自転車保険の選び方 】
若者の車離れが激しくなる中、健康ブームにより自転車に乗る人が増えています。
自転車は誰でも乗ることが出来る【 車両 】ですが、免許が必要ない分、自分で法律を理解し、モラルやマナーを守って運転しなければいけません。
日本の道路事情では、自転車の存在自体が曖昧なポジションにいることにも問題がありますが、人の迷惑になるような運転をしちゃいけないことぐらいは誰でもわかりますよね。
ですが、近年自転車による大きな事故のニュースなどが取り上げられるようになり、さらに根深い問題として注目されるようになっています。
それに伴い、【 自転車の保険 】への加入が全国的に義務化されつつあるようです。
私の住んでいる山形県でも、令和2年7月1日より自転車の保険( 損害賠償責任保険等 )への加入が義務化になりました。
今回は、そんな自転車の保険についてのお話。
・自転車の保険てなに?
・私の住んでいる地域は義務化されてるの?
・自転車保険ってどうやって選ぶの?
そんな事を考えているあなたのための記事!
- 自転車の保険とは
- 【 47都道府県別 】自転車保険義務化対象地域を調べる
- 自転車保険の選び方
- TSマークは保険になる?
- 自転車保険の加入義務違反での罰則はあるのか
- 自転車保険の話、まとめ
- おすすめ記事
- のすけってこんな人
自転車の保険とは
上にも書きましたが、自転車は免許こそ必要ないですが【 車両 】として扱われます。
気軽に乗れる車両ですが、その分リスクの部分をしっかり理解しなければいけません。
いくら安全運転を心がけていても、事故を起こしてしまう確率はゼロではありませんし、自分が被害を受ける側の場合もありますよね。
万が一事故を起こしてしまった場合、内容にもよりますが高い賠償金を払わなければいけなくなったというケースも珍しい事ではありません。
加害者に被害者にしろ、治療費なんかも心配な部分です。
そんなリスクに対して備えておくのが【 自転車保険 】です。
自転車保険の補償内容
自転車保険の補償に関しては、以下の2種類。
・個人賠償責任保障
・傷害補償
この2つの補償は、自分が加害者であるか被害者であるかの差で分けられています。
1.個人賠償責任保障
個人賠償責任保障は、「 自分が加害者 」である場合に補償をうけれる保険。
法的に賠償責任を負った場合、損害賠償金を支払う義務が発生しますが、そのリスクを低減させるための保険内容です。
補償金額は1000万円から無制限まで各社の保険によって様々ですが、1億円から3億円あたりが多く見られますね。
2.傷害補償
傷害補償は、「 自分が被害を負った 」という場合に補償を受けれるものです。
自転車がぶつかってきて大きなケガをした場合ですとか、最悪命を落としてしまうような事故につながった場合、保険金を受け取ることが出来ます。
また、自分だけの単身事故の場合でも補償が受けられます。
傷害補償の内容は、以下の5つ。
示談代行サービス
全ての保険についているわけではありませんが、事故の示談交渉を保険会社が代行してくれるサービスがついた保険もあります。
現在義務化が進んでいる自転車保険ですが、自転車に乗るすべての人が加入しているわけでは無く、事故を起こしてしまってからお金のトラブルになる場合もあるようです。
個人で弁護士に依頼することになると、相応の金額がかかってきてしまいますよね。
交渉次第で賠償する金額が変わってくるので、プロにお任せできる示談代行サービス付きの保険の方が安心できるでしょう。
【 47都道府県別 】自転車保険義務化対象地域を調べる
私の住んでいる山形県は、令和2年7月1日より自転車保険の義務化がスタートします。
この義務化の流れは、全国で一斉に始まったわけでは無く、各都道府県でばらつきがありますので、今現在、自転車保険の義務化の流れがどこまで進んでいるのか調べていきます。
※自転車保険への加入は【 義務 】【 努力義務 】の2つに分けられます。
※【 無し 】と記載した地域に関しては、私個人が検索しても簡単には見つけられなかった場合であり、すべての自治体を詳しく調べた結果ではありません。
※【 推奨 】と記載した地域に関しては、県のHPなどで「 万が一に備えて自転車保険に加入しましょう 」等とあった場合。
北海道・東北エリア
関東エリア
中部エリア
・新潟県 推奨
・富山県 努力義務
・石川県 金沢市で義務
・福井県 推奨
・長野県 義務
・山梨県 2020年10月1日より【 義務 】
・静岡県 義務
・愛知県 市ごとに義務と努力義務に差
・岐阜県 推奨
近畿エリア
中国エリア
四国エリア
九州・沖縄エリア
都道府県や自治体をまたいで移動する場合
今年度だけでも3つの県で、自転車保険への加入が義務化されます。
ここで疑問になるのが
義務化されてないエリアから、義務化されてるエリアに自転車で移動した場合、保険への加入はしなければならないのか
という点です。
例えば、県境の近くなどにお住まいの方や、規制のない自治体から出発する自転車旅行者などの方は、重要になるポイントでしょう。
結論としては、「 基本的に、自転車保険の加入が義務化されたエリアを走行する場合は、保険に加入した状態で走行しなければならない。」という事になります。
自分が住んでいる自治体と、実際に走行する自治体に保険の加入義務に差があるかどうかを事前に調べておくことが重要ですね。
自転車保険の選び方
今後、さらに自転車保険の義務化の流れが拡大していくでしょうから、実際に保険を選ぶときに、どのようなポイントに注目していくのかを確認していきましょう。
自転車保険を選ぶときの注目ポイント①個人賠償責任保障の限度額
万が一に備える保険ですから、賠償額が低すぎてはリスクに対して備えられている事にはなりませんね。
命にかかわるような事故の場合は1億円近い賠償責任が生じるケースも存在しますので、賠償金の補償額は2億円ほどを目安に考えた方が良さそうです。
自転車保険を選ぶときの注目ポイント②家族で入れる保険
単身の世帯ではあまり関係ないかもしれませんが、家族がいる場合にはそれぞれが保険に加入していなくてはいけません。
家族パックのような、一人ずつ加入するより保険料がお得になる制度を選ぶと良いですね。
自転車保険を選ぶときの注目ポイント③示談代行サービス付き
示談代行サービスは絶対あった方が良いでしょう。
示談代行サービスのお話は上にも書きましたが、賠償金に直接関わってくる部分なのでプロの方にお任せできる方が確実で安心です。
自転車保険を選ぶときの注目ポイント④月々の保険料
自転車保険加入後は毎月支払う事になる保険料ですが、安いにこした事はありません。
実際に自転車に乗る頻度なども考えつつ、個人賠償責任保障の額と保険料のバランスを考えながら選ぶことになりそうですね。
自転車保険を選ぶときの注目ポイント⑤自転車特約
補償内容などは確認する必要がありますが、車の保険や火災保険に加入している場合などは自転車特約が付いているものがあります。
新たに保険に加入するよりも安く、コスパに優れている場合もあるのでポイントの1つになりますね。
自転車保険を選ぶときの注目ポイント⑥自転車保険以外の目的で入った保険
どのような目的でも、すでに個人賠償責任保険に加入していた場合は、新たに自転車保険に加入する必要はありません。
もし、自分が何らかの保険に加入していた場合は保険の内容を確認しましょう。
TSマークは保険になる?
TSマークとは、保険が付いた自転車の車検証のようなものです。
TSマークについては以下の記事で詳しく取り上げているので、良ければご覧ください。
TSマークは赤色と青色の2種類がありますが、ついている保険の賠償責任補償の額は青色が1000万、赤色で1億円となっています。
ですが、賠償金が保障されるには【 死亡、もしくは重度の後遺症がある場合 】となっており、扱いづらい印象を受けますね。
青色TSマークの場合は保証金額が少ないので安心はできません。
もちろん賠償補償のついた保険がついている事には変わりないので、TSマークでも問題はありません。
ただ、万が一に備えるという部分では不安が残ることになりますので、個人的には「 あくまでも自転車が安全に点検されていることの証明 」として見ていただいて、別の保険会社を検討する方が良いでしょう。
他の保険会社との違いを上げるとするならば、TSマークは人ではなく自転車本体にかかる保険です。
TSマークがついた自転車であれば、所有者に関わらず使用者全員に保険が適用されます。
自転車に乗る頻度が少なく、1台の自転車を家族で共有しているような場合はお得かもしれませんね。
自転車保険の加入義務違反での罰則はあるのか
現在のところ、都道府県や市町村からの罰則は無いようです。
ですが、条例違反である事には間違いないので通勤や通学に自転車を使っている場合は学校や会社側から使用を禁止されることもあるでしょう。
罰則がないなら保険に入らなくてもいいという訳ではありません。
自転車の事故は年齢にかかわらず、重傷、重体になるケースも少なくないので、義務化されていないエリアでも万が一に備えて早めに加入を検討するようにしましょう。
自転車保険の話、まとめ
子供からお年寄りまで全年齢層が気軽に乗ることのできる自転車は、楽しい事もある反面、人の命を奪ってしまう凶器にもなる乗り物です。
交通ルールをまもり、モラルや思いやりの気持ちをもって運転しなければ安全に走行することは出来ません。
ですが、自転車による事故は後を絶たないのが現実です。
「 自分はルールを守って運転しているから保険に入らなくても大丈夫 」なんてことは絶対にありません。
万が一というのは、可能性がゼロではないという意味です。
保険に加入する前に事故が起きてしまっては遅いですし、保険加入後に事故が起きなければ、それは素晴らしい事ですよね。
自転車保険の加入が義務になっていないエリアにお住まいの方でも、万が一に備えておくことは自転車に乗るうえで必要な事だと考えましょう。
では、良い自転車ライフをお過ごしください!
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