【うつ病とストレス】うつ病が発症する仕組み【脳と心】

うつ病と脳って関係あるの?

 

うつ病【心の病】と言われているけど、実は【脳】とも密接に関係しているんだ。

この記事では、うつ病と脳の関係】について詳しく解説していくよ。

 

 

うつ病とは

 

うつ病とは、不安定な精神状態や体の不調が見られる心の病です。

気分障害】という精神疾患グループに分けられ、その名の通り「嬉しい」「楽しい」などの感情が少なくなり、憂鬱な気分や罪悪感に襲われるなど、人間的な感情に障害を与えています。

うつ病は【心の風邪】などとも表現されますが、風邪よりもはるかに症状が重く、風邪とは違い、2~3日間寝てれば症状が治まるようなものでもありません。

見た目だけでは分かりにくいのがうつ病の問題の一つであり、本人も「何かおかしい」とは感じながらもうつ病だとは気づかない、もしくは受け入れない場合もあります。

うつ病の具体的な診断基準としては、暗く憂鬱な気分が1日の中で大半を占め、その状態が2週間以上続き、日常生活に困難をきたしてしまうような場合にうつ病と診断されます。

 

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うつ病と脳の関係

 

脳

うつ病は【心の病】【心の風邪】などと言われ、心の部分や精神的な面にだけ注目されがちです。

うつ病の発症原因の一つとして、一般的に広く認知されているのは【ストレスによるもの】という理解でしょう。

確かに、それは間違いではありません。

間違いではありませんが、正解でもありません。

 

今からあなたに質問します。
最近一番ストレスを感じたことを思い出してみてください。

 

思いついたでしょうか?

 

では、そのストレスを感じているのは体のどこでしょう。

 

なんとなく気づいたかもしれませんね。

ストレスをストレスと感じる部分は、感覚的に【心】だと思っていたのではないでしょうか。

ところが、実際にストレスを処理しているのは頭、すなわち【脳】なのです。

 

身体的にも精神的にも重圧や負荷の事をストレスと言いますが、何か嫌なことや不快なことが身近に起こるとストレスを感じると思います。

このストレスを処理し心のバランスを保っているのが【脳】なのです。

 

うつ病を発症するトリガーとなる出来事は人によって様々であり、具体的な原因を探るのは困難です。

ですが、うつ病を発症する仕組みを理解することはできます。

それは、脳内の神経伝達物質の異常です。

 

 

脳が引き起こす要因【ストレスとの関係】

 

考える

脳の中には様々な情報を伝達するために数多くの脳内伝達物質が働いており、その中でもセロトニン】【ノルアドレナリン】【ドーパミンという脳内伝達物質があり、この脳内伝達物質の低下や働きの減少でうつ病が発症するという説があります。

この3つの脳内伝達物質は【心】と密接な関係にあり、セロトニンは興奮や焦りなどを抑制する物質、ノルアドレナリンドーパミンは逆に興奮型の物質であり、意欲や興味、喜びや楽しみなどに影響します。

セロトニンがブレーキだとするならノルアドレナリンドーパミンはアクセルの役割と思えばわかりやすいでしょうか。

この3つの物質のバランスが保たれている事によって脳と心は正常に動作しているという事になります。

日常生活において喜びや悲しみなど様々なものに影響を受けて脳は神経伝達物質を作り出していますが、強い刺激や負荷がかかることによってこの3つの脳内神経伝達物質の働きに異常が生じます。

この場合の刺激や負荷というのが『ストレス』という事になります。

心身ともに健康である場合セロトニンノルアドレナリンドーパミン神経伝達物質はバランスよく機能しているのですが、強いストレスを感じる事で脳内神経伝達物質の働きが減少し、心のコントロールが上手くいかなくなりうつ病の発症につながっていくとされています。

また、瞬間的な強いストレスもそうですが、ある程度の小さなストレスの積み重ねであっても神経伝他物質の増減のバランスが崩れていくと将来的には大きなストレスとなってしまうため注意が必要です。

POINT セロトニン・・・興奮や焦りなどを抑制

ノルアドレナリンドーパミンの暴走を抑え、交感神経と副交感神経を調節する働きを活性化させ、心のバランスを保つ働きをもつ。

 

ノルアドレナリン・・・思考や集中力を司る物質

ノルアドレナリンが高まりすぎると攻撃的になったり、イライラの原因になる。

 

ドーパミン・・・意欲や快楽・食欲などに影響

ドーパミンの数値が高まりすぎると、幻覚や妄想につながり依存症になりやすい傾向が出る。

 

この3つの物質の働きがバランスよく正常な状態であることで心の健康は保たれるが、バランスを失うことでうつ病の発症リスクが高まるとされる。

 

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喜びの中のストレス

 

幸福

ストレスを感じる場面は、先にも書いた通り何か嫌なことや不快なことが身近に起きた時が大半でしょう。

 

嬉しいときにストレスなんて感じないでしょ?

 

確かにそうかもしれません。
ですが、もう一度よく考えてみてください。

 

一般的には楽しい事嬉しい事などはストレスを発散させてくれるような気がします。

では以下のような場合はどうでしょうか。

  • 会社での昇進
  • 結婚・新婚生活
  • 妊娠・出産・育児(子供の成長)

もし、あなたがこのような場面に身を置いていたとしたら、何も考えずに手放しで喜ぶことが出来るでしょうか。

昇進するということは、会社での責任が重くなるということでしょう。

結婚においては、義理のお父さんやお母さんとの関係も問題になってくるでしょうし、結婚後の生活はパートナーへの気遣いも増えるでしょう。

出産においては、女性なら特に不安が大きいでしょうし、育児に対する不安や悩みは誰でも抱える問題です。

昇進や結婚・妊娠・出産などの喜ばしい出来事は、今後自分の人生や生活環境が大きく変化する事であり、その出来事に対し脳が処理しきれなくなったときに強いストレスを感じてしまいます。

マリッジブルーという言葉がありますが、それもこのような喜びの中のストレスから引き起こされる問題であり、重症化すればうつ病の危険もあるのです。

 

環境の変化というのは脳にとって特に強い刺激であり、注意が必要になります。

 

 

うつ病の併発

 

病気 怪我

生活習慣病脳卒中又はがんなどの患者さんはうつ病を併発しやすいとされています。

病気そのものや薬の影響などで脳の機能に異常が発生し、うつ病を併発する可能性が高まるようです。

また手術や入院による環境の変化、治療費の問題や今後の生活がどうなるかといった漠然とした不安感により強いストレスを感じ、将来的にうつ病を発症してしまうといった場合もあります。

 

 

うつ病の研究

 

研究

うつ病について脳内神経伝達物質やストレスとのつながりについて解説をしてきましたが、うつ病という病気は完全には解明されていません。

 

え、じゃあ今までの話は何だったの?

 

実は、うつ病はまだ研究されている病気なんだ

 

この記事では「うつ病につながる・発症のリスクが高まる・傾向がある」などの曖昧な言葉を使ってきました。

それは、うつ病が研究途中にある病気であり、明確な答えが出ているわけではないからです。

脳内神経伝達物質においては、可能性が極めて高く、そういった研究データも多く存在することからかなり有力な説であることは間違いないと思いますし、うつ病と診断された際に処方される薬においても、この脳内神経伝達物質に作用する成分の薬を処方される事がほとんどだと思います。

 

残念ながらあくまでも【説】であり、【答え】ではないのが現状です。

 

ただ、うつ病は間違いなく治る病気とされています。

完全に解明されたわけでは無いにしろ、薬やカウンセリングなどで治る病気なのです。

 

私たちにできることは、うつ病という病気のつらさや苦しさを理解し、助け合うことです。

 

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