タイプ別に見るアダルトチルドレンの子供の頃と大人の特徴

 まず、アダルトチルドレンについて知りたい方は下記記事をご覧になってください。

このブログでは数回に分けてアダルトチルドレン関連記事を書いています。

今回はアダルトチルドレンに見られる共通傾向をタイプごとに解説しました。

 

 

アダルトチルドレンの種類

 

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一言でアダルトチルドレンと言っても、特徴ごとにまとめた6つのタイプに分けられています。

  • ヒーロー【英雄】
  • スケープゴート【身代わり】
  • ロスト・ワン【存在しない子】
  • マスコット(クラン・ピエロ)【道化師】
  • プラケーター【慰め役】
  • イネイブラー【支援者】

以上の6タイプが存在するとされており、最近ではこの他にもケアテイカーと呼ばれるタイプを入れる流れがあるようで7タイプに分けられるという様にも見られています。

アダルトチルドレンはこの6タイプ(7タイプ)のうちどれか一つだけに当てはまるというわけではなく、複数のタイプを持っている場合が多いです。

 

注意点

注意しておかなければいけないのが、このタイプ分けは信憑性のある研究データに基づいた結果から出されたものではなく、アダルトチルドレンと呼ばれる人々の子供時代の性格的な傾向をとりあえずまとめたもの」という程度の認識を持っておかなければいけません。

病院に行ってお医者さんに「私、アダルトチルドレンで〇〇タイプと△△タイプと□□タイプがあって・・・」といきなり訴えかけてもお医者さんを困らせてしまうだけです。

ただ、自分がどのタイプか認識していることによって回復の糸口になったりもするので、自分の中の知識として持っておいて損はないです。

 

 

 

アダルトチルドレンタイプ別の解説

 

アダルトチルドレンの6つのタイプ別にそれぞれの特徴を見ていきましょう。

項目が少ししか当てはまらなかったりした場合でも、あくまでここにあるのは一例として考えてもらい、自分を知る糸口として見ていただければと思います。

あくまで【アダルトチルドレン】は自己認識の形であって病気ではないですから、セルフチェックの場合でも厳しく判断する必要はありません。

 

 

1.ヒーロー【英雄】タイプ

 

ヒーロー

ヒーロータイプは、家族の期待が大きく、それに応え続けなければいけないので、頑張りすぎてしまうタイプです。

 

【子供の頃】

  • 完璧主義
  • 努力を惜しまない
  • ストイックになりすぎる
  • まとめ役になることが多い
  • 真面目
  • 責任感が強い
  • 休み方がわからない
  • 努力が認められないと、自分の存在価値がわからなくなる
  • 小さなミスでも、ひどく落ち込む

基本的には行動原理が親や周囲から認めてもらうためのものとなっている事がこのタイプの特徴です。

親による期待に応えられないと家族仲が酷くなってしまうのを知っているヒーローは、自分を追い込みさらに頑張ろうとします。

 

【大人になってから】

  • 失敗が怖い
  • 断ることが出来ない
  • 自分の意志がわからない
  • チームプレーが出来ない
  • 頑張りすぎる
  • 休んでいるのが悪いことだと感じる
  • 承認欲求が強すぎる

大人になったヒーローは孤独に陥ります。常に個人プレーで頑張った結果が認められることだったので、周囲と歩調を合わせたり連携をとることが苦手になります。

また「自分はこんなに頑張っているのに・・・」と、自分の成果や努力が認められないことに絶望したり怒りを覚えてしまい、情緒不安定になってしまうこともあります。

 

 

2.スケープゴート【身代わり】タイプ

 

スケープゴートタイプはヒーローとは逆のタイプの悪役タイプです。

問題児だったり、破壊的な行動をとっていた場合このタイプの可能性があります。

 

【子供の頃】

  • 親から否定的な言葉を浴びせられていた
  • 無意識に人を傷つけるよな言動をとってしまう
  • 短気
  • かまってちゃん
  • 自己否定的
  • 自分の味方はいないと感じる

親から強く否定され続ける事がスケープゴートを生み出します。

家庭内の問題を全部子供のせいだと決めつけ「お前さえいなければ」「生まなければよかった」などの言葉の虐待により自分の存在価値がわからなくなり非行に走る場合があります。

 

【大人になってから】

  • 自己否定が続いている
  • 自分は幸せになってはいけないと感じる
  • 好意を抱かれるのが苦手
  • 自分の言動で他人を傷つけていることがわからない
  • 暴力的
  • 自傷行為

大人になったスケープゴートは攻撃的であったり暴力的であったり、DVなどの虐待の加害者になってしまうこともあります。

それは、そうする事でしか自分の存在意義を見つけられないからなのです。

逆に自己否定的な「自分なんて・・・」という場合は、虐待を受け入れることで存在価値を感じてしまうため、より重症化してしまいます。

 

 

3.ロスト・ワン【存在しない子】タイプ

 

孤独

ロスト・ワンタイプはいつも目立たず、誰にも迷惑をかけないように過ごしてきたタイプです。

 

【子供の頃】

  • 集団が苦手だった
  • 一人でいるのが安心する
  • 外にいるよりもインドア派でおとなしくしている事が多かった
  • 「素直な子」「手のかからない子」と言われていた
  • 自己主張が出来ない
  • 無口
  • 孤独を感じる事が多かった
  • 生きている意味が分からないと感じる

親が過干渉であった場合でもロスト・ワン傾向が見られます。

自分の存在を消すことで、少しでも干渉から逃れるための自己防衛意識からロスト・ワンタイプになっていきます。

 

【大人になってから】

  • 「暗い」「冷たい」と言われる
  • 人に興味がない
  • 自分のことを話すのが苦手
  • 職場に馴染めず転職することが多い
  • 周囲から目を向けられる事が怖い

大人になったロスト・ワンは、子供の頃と同じように一人でいる事を好みます。

注目されることが苦手なため、人前に出る事が怖くなり大人になってから引きこもりになってしまうこともあります。

 

 

4.マスコット(クラン・ピエロ)【道化師】タイプ

 

ピエロ

マスコットタイプはイメージの通り、冗談を言ったりふざけた態度をとることで、周囲を和ませることに存在価値を見出すタイプです。

 

【子供の頃】

  • 明るい
  • 沈黙が怖い
  • 喧嘩や揉め事が怖い
  • 落ち着きがない
  • 作り笑顔
  • 自分の気持ちを知られたくないと思っている
  • 逆に、自分の気持ちがわからなくなる

今ある問題から目を背ける事で場が和むことを知っているマスコットはクラスの人気者だったりしますが、その内面では揉め事を避けようと必死だったのかもしれません。

自分がいなければ家族がバラバラになってしまうという不安や恐怖が行動原理です。

 

【大人になってから】

  • 常に顔色をうかがう
  • 中心人物になるのが怖い
  • 自分が敵になることが怖い
  • 沈黙に耐えられない
  • 自分の気持ちを分かってくれる人はいないと思う
  • 作り笑顔がやめられない

大人になったマスコットは、常に自分の感情を殺し笑顔でいつづけているので自分の本当の気持ちがわからなくなってしまいます。

また、自分の心が読まれることを恐れて人の目を見る事が出来なくなってしまう場合があります。

 

 

5.プラケーター【慰め役】タイプ

 

プラケータータイプは、家族の中の聞き役であります。

困っている人を見ると助けてあげようとするのがプラケーターの特徴です。

 

【子供の頃】

  • 優しいと言われる
  • かわいそうと思うことが多い
  • 誰かを慰める事が多い

プラケーターは特に女性に多いといわれています。

男だからと言ってプラケーターではないとは言えませんが、母親と娘という関係がプラケーター傾向が強く出るとされており、母親の愚痴や不安不満を常に聞いてきて、それに同情することによって自分の存在価値に繋がっていくとされています。

 

【大人になってから】

  • 母親に支配されていると感じる
  • 人から信頼を寄せられるが、自分から相談するのは苦手
  • 同情しすぎてしまう

 大人になったプラケーターは、子供の頃と同じように誰かに優しくし頼られることに自分の存在価値を見出します。

あまりデメリットを感じないかもしれませんが、人に優しくすることや相談に乗ることがあまりにも過度であり自分を犠牲にしなければならないほどであった場合プラケーター傾向が強くなります。

 

 

6.イネイブラー【支援者】タイプ

 

イネイブラータイプは、家族の中では支え役です。

本来であれば家族の中の支えとなるのは親のはずですが、それがいつのまにか子供に移ってしまうとイネイブラー傾向が出てきます。

 

【子供の頃】

  • 依存されやすい
  • もしくは依存しやすい
  • 断れない
  • 嫌われたくないという思いが強い
  • 困っている人を見ると、助けないとと思う

イネイブラーは、偽親(にせおや)と呼ばれ子供が親の代わりをしなければいけないような家庭であり「自分がやらなければ」という思いが強くなり、次第に「捨てられる」という思考と結びついて考えてしまいます。

 

【大人になってから】

  • 依存が続いている
  • 相手のためと思い尽くしすぎる
  • 子供に対し、過干渉になっている

大人になったイネイブラーは、過干渉な親になる場合が多いです。

最初は過保護からスタートしたのかもしれませんが、子供にも依存してしまうイネイブラーはその愛情が膨らみすぎてしまい過干渉な親になります。

過干渉については下記記事でまとめてあります。

 

 

 

7.ケアテイカーについて

ケアテイカータイプは世話役と呼ばれ、プラケーターやイネイブラーと近いところにあるタイプです。

そもそもアダルトチルドレンのタイプ分け自体が正式なものではないので、ケアテイカーを入れてプラケーターを抜いてみたり

ケアテイカー・プラケーター・イネイブラーを一緒に考えて5タイプとしてみたりと実際は様々に異なります。

分けて考えるのであれば、ケアテイカーは気が利くタイプであったり、お節介焼きなところがあります。

こちらも承認欲求が高い傾向が見られます。

 

 

 

6タイプに見られる共通した特徴

 

アダルトチルドレンがもつ6タイプの傾向についてまとめていくと、1つの共通した特徴が見えてきました。

それは「自分のために動くのではなく、相手のために動くこと」です。

子供というのは自分の思った通り行動しているように見えますが、アダルトチルドレンの場合はそうではなく、相手の顔色を伺っていたり、自分の存在を邪魔だと思っていたり、常に誰かのことを優位に考えます。

自分を認めてもらうにはそうするしかないという承認欲求が高いのも多くのタイプで共通しています。

ただ、認めてもらえないことは自分を否定されることでありますので、自己評価が低く犠牲的になってしまうのです。

このような状況の中で子供時代を過ごしていくと、その行動が体に刷り込まれていきますので大人になってから「生きづらい」と思ってしまう原因となってしまいます。

 

 

アダルトチルドレン毒親との関係性

 

アダルトチルドレン傾向がみられる大人たちは、子供の頃に毒親の元で育ってきたという背景がある場合が多いです。

毒親とは、読んで字のごとく子供に対して悪い影響を与える親のことです。

以前、毒親についてまとめた記事がありますのでそちらをご覧ください。

 

そして、毒親がいる家庭の多くは機能不全家族であるといえるでしょう。

親が子供に見せる姿が、どれだけ強い影響を与えているのか、親から適切な愛情を注がれることがどれだけ大事かということを理解するべきです。

 

 

 

 

まとめ

 

子供は自分の家庭環境に応じた自分の役割というものを、何も教えずともひとりでに理解し始めます。

そして、大抵の場合は相手を傷つけないように自分を犠牲にしていくという行動が多くみられます。

大人になってからもその行動が続くために、子供の頃は必要だった事も大人になってからは必要なくなったということを理解できません。

自分がアダルトチルドレンだと感じたなら、タイプごとに見て考えてみることによって、呪縛から抜け出す一歩になるでしょう。

 

 

 

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